第4章 ポケモンの技

4.1:ポケモンと技の相性

 それぞれ異なる種類のポケモンは、覚えることのできる技が決まっています。それぞれの技は、15のタイプに分けられています;ノーマル、炎、水、氷、草、電気、岩、地面、格闘、虫、毒、飛行、エスパー、ゴースト、ドラゴン、悪、鋼(はがね)。ポケモンもこの17のタイプに分けることができ、そのほとんどが同じタイプの技を覚えます。
 そして、攻撃側のポケモンの技のタイプと防御側のポケモンの属性との間には、相性というものがあります。以下に、その相性を表にしています。

ポケモン・技タイプ相性表
攻撃側の技のタイプ 防御側のポケモンの属性
  効果がない(倍率×0) 効果はいまひとつ(倍率×0.5) ばつぐん(倍率×2)
ノーマル ゴースト 岩、鋼
炎、水、岩、ドラゴン 草、氷、虫、鋼
水、電気、草、ドラゴン 炎、地面、岩
炎、水、氷、鋼 草、地面、飛行、岩、ドラゴン
炎、草、毒、飛行、虫、ドラゴン、鋼 水、地面、岩
電気 地面 電気、草、ドラゴン 水、飛行
格闘、地面、鋼 炎、氷、飛行、虫
地面 飛行 草、虫、氷、水 炎、電気、毒、岩、鋼
格闘 ゴースト 毒、飛行、エスパー、虫 ノーマル、氷、岩、悪、鋼
炎、格闘、飛行、ゴースト、鋼 草、エスパー、悪
毒、地面、岩、ゴースト 草、虫
飛行 電気、岩、鋼 草、格闘、虫
エスパー エスパー、鋼 格闘、毒
ゴースト ノーマル 悪、鋼 エスパー
ドラゴン ドラゴン
格闘、悪、鋼 エスパー、ゴースト
鋼(はがね) 炎、水、電気、鋼 氷、岩

 攻撃側のポケモンの技のタイプと防御側のポケモンの属性によって、ダメージ倍率が変化します。ダメージ倍率の求め方は、以下の公式を使います。ダメージ倍率は、相手の防護点を引く前に適用されます。

×A×B=ダメージ倍率

 A、A:ポケモン・技タイプ相性表での修正;効果がない(×0)、効果はいまひとつ(×0.5)、ばつぐん(×2)
 B:攻撃側のポケモンの属性と技のタイプが同じ(×1.5)
 *普通の効果の場合や条件が発生しないときは、倍率は1とします。

 クリティカルによるダメージへの修正は、相手の防護点を引く前に適用されます。

 攻撃型による修正は、相手の防護点を引いた後に適用されます;「叩き」(×1)、「切り」(×1.5)、「刺し」(×2)。

 ダメージと同時に、「ねむり」「どく」「まひ」「こおり」「やけど」「こんらん」の特殊効果を与える場合には、以下のような修正がつきます。
 効果がない:相手のポケモンに特殊効果を与えることはできません。
 効果はいまひとつ:相手のポケモンが特殊効果になるかどうかの判定に、+3修正。
 ばつぐん:修正はありません。
 *どれにも当てはまらない場合には、修正はありません。

4.2:技のタイプ

 それぞれの技のタイプには、基本となる能力値があります。ノーマル、格闘、毒、地面、飛行、虫、岩、ゴースト、鋼の技の基本能力値は敏捷力です。炎、水、電気、草、氷、エスパー、ドラゴン、悪の技(特殊攻撃)の基本能力値は知力です。特殊攻撃に対して、相手側は受動防御の恩恵を受けません。また、これらを基にして、『ガープス・ポケットモンスター金銀』では特殊なわざレベルの算出方法を行います。

わざタイプレベル÷2+わざレベル修正=わざレベル(切り下げ)

4.3:ポケモンの技

 ポケモンは、通常攻撃だけではなく、自分の持っている技を使って攻撃することができます。それぞれのポケモンの技は、敏捷力か知力のどちらかをもとにしたレベルを持つことになります。

 捕まえたポケモンは、その時点でのレベルにおいて覚えている可能性のある全ての技を持っていますが、技マシンや秘伝マシンで覚えることのできる技は持っていません(成長によって覚える場合を除きます)。ただし、覚えている可能性のある技が5つ以上ある場合には、どの技を覚えているのかはゲームマスターが決めて下さい(プレイヤーに決めさせるのもよいでしょうが、そのポケモンとのバトルでその相手のポケモンが使っていた技は少なくとも持っているはずです)。

 技は、基本的に1ターンに1つの技を1回しか使うことができません。また、技を使うたびに、ポケモンは疲労します;疲労しない技もあります。技に書かれている「消費点」の分だけ、体力が減少(疲労)します。特に説明がなければ、判定の成功失敗にかかわらず、判定時に消費点の分だけ疲労します。技の判定にファンブルで失敗すると、さらに余分に1点疲労します。また、技の判定にクリティカルで成功すれば、疲労しません。

 「技マシン」「秘伝マシン」の表記がある技は、それぞれの「技マシン」「秘伝マシン」を使って覚えることができます。

 相手に対して技を使う場合には、通常の攻撃と同じく、大きさと距離/速度表の修正が課せられます(『ガープス・ベーシック』256頁を参照して下さい)。

 技によって一時的に増減した能力値は、戦闘が終了すれば自動的に全て元の能力値に戻ります。「のろい」「あくむ」の状態を除いてHPは自動的に回復しませんが、疲労は10分休息するごとに1点ずつ回復します(モンスターボールの中に入れたままだと、休息していることにはなりませんので注意して下さい)。

4.3.1:技の修得

 ポケモンが新たな技を修得するには、以下の二通りの方法があります。

 ポケモンのレベルが上がる:ほとんどのポケモンは、自分のレベルが上がることによって技を覚えていきます。それぞれの技はポケモンがあるレベル以上に成長すると、新たに自動的に覚えます。ポケモンは、進化することによって新たに覚えることのできる技が増えたり、逆に減ったりします。

 技マシンや秘伝マシンを使う:技マシンや秘伝マシンを使うことで、技を新たに覚えることもできます。

 ポケモンが同時に覚えておくことのできる技(つまり、使うことのできる技)は、4つまでです。これは、ポケモンのデータをポケモンセンターが管理する上で、煩雑にならないようにするためです。これは、野生ポケモンも最大4つまでしか技を持つことができないことに、起因しています。ポケモンの持っている技が3つ以下であれば、レベルが上がったときに覚える技は、自動的に修得します。

 ポケモンがすでに4つの技を覚えているときに、レベルが上がって新たに別の技を修得することのできる条件を満たした場合には、どれか一つの技をきれいさっぱり忘れさせれば、その技を覚えさせることができます;以下を参照して下さい。このときに覚えさせなかった技は、もう再び覚えることはできません;ただし、技マシンを使えばその技を覚えさせることができます。

4.3.2:技を忘れる

 ポケモンがすでに4つの技を持っているときに、レベルが上がって修得させたい技ができたときや、技マシンや秘伝マシンで技を覚えさせたいときには、すでに修得している4つの技の内のどれか一つをポケモンに忘れさせて、その覚えさせたい技を修得させることができます。技を忘れさせることができるのは、上記の条件を満たしているときだけです。また、秘伝マシンで覚えた技を忘れさせることはできません。

・すでに忘れたわざを使う(選択ルール)

 忘れたわざとはいっても、完全にわざの使い方を忘れているわけではありません。以下のような修正で忘れたわざでも使うことができます。1年以内に忘れたわざ:わざタイプの技能なし値−3、2年以内に忘れたわざ:わざタイプの技能なし値−10、3年以内に忘れたわざ:−20。これ以上前に忘れたわざは、使うことができません。

4.3.3:固定ダメージの技

 技のダメージで+のついていない技は、固定ダメージによる技です。固定ダメージには、技レベルに応じた追加ダメージが加算されます。以下の固定ダメージ表を参照して下さい。例えば、【オーロラビーム】のダメージは本来2Dですが、技レベル32のポケモンの【オーロラビーム】が与えるダメージは、2D+3D=5Dダメージになります。

・固定ダメージ表
 技レベル ダメージ     技レベル ダメージ
  9以下   なし    70〜79  +7D
10〜19  +1D    80〜89  +8D
20〜29  +2D    90〜99  +9D
30〜40  +3D  100〜109 +10D
40〜50  +4D  110〜119 +11D
50〜59  +5D    
60〜69  +6D    
以下同じように続く

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