第9章 ロボット妖精

 TIRの世界ではパイロットと一緒にロボット操縦をサポートしてくれる「ロボット妖精」が存在します。ロボット妖精は単体の種族が存在するのではなく、ロボットと共感できる様々な動物や生き物のことをさします。ロボット妖精を手に入れるには様々な方法があるのでしょうが、一般的には妖精の住みかに行って、好奇心旺盛で冒険好きな妖精と交渉します。この時には「ロボット妖精共感」などが役に立つでしょう。ロボット妖精が一緒に乗っているロボットには以下の効果が加わります。

A効果…パイロットの人間力技能を上昇させる。
B効果…ロボットの「限界〜力」を上昇させる。
C効果…ロボットの敏捷力を上昇させる。

以下は様々なロボット妖精です。マスターはプレイヤーと相談して新しいロボット妖精をつくっていくと良いでしょう。

お名前 A効果 B効果 C効果
チャム・ファウ +6 +3
ベル・アール +2 +2 +1
エル・フィノ +3 +6 +1
リリス・ファウ +5 +3
ベシ +1 +2 +1
ウナギイヌ +6 +4 +3
ケムンパス +3 +1 +1
トンボガエリ +1 +1 +2
逆立ちイヌ +3 +2 +2
ヒョウタンツギ +6 +6 +3
ママァ +4 +4 +3
トリさん +3 +3 +3
ミーくん +2 +3 +2
車掌さん +5 +3
ニョロニョロ(注1) +1 +1 +1
ピョン吉 +6 +5 +3
のらくろ +3 +4 +2
パンク・ポンク +2 +3  +2
スパンク +3 +1 +1
バロン +1 +1 +2
アメデオ +3 +3 +2
ラスカル +4 +4 +2
チンプイ +3 +6 +2
パオパオ +4 +3 +2
ジッポウ +3 +3 +3
ミュウ +6 +3
四不象 +4 +2 +2
おだてブタ +2 +2 +1
おろカブ +1 +1 +3
エルバッキー +4 +4 +2
殺人ペンギン +1 +2 +1

注1 ニョロニョロ1匹の修正値です。最大で3匹までつれていくことが出来ます。この時の修正は+3,+3,+3です。また、ニョロニョロ以外、複数のロボット妖精をつれていってもその効果は重複しません。その中で最もパイロットと関わりの深いロボット妖精の効果が現れます。

マスターはプレイヤーと相談して新しいロボット妖精をつくると良いでしょう。

選択ルール 人間力技能がないロボットに乗せる
 ロボット妖精が乗ることの出来るロボットには「必要〜力」がなければいけません。しかしマスターが許すならばどんなロボットに乗っても良いでしょう。しかしその際はC効果しか得ることが出来ません。

第10章 暴走

 「必要〜力」「限界〜力」のあるロボットはロボット技能以外に「人間力」技能を持つことでロボットの性能を飛躍的に上昇させることが出来ます。しかし不確実で安定しないエネルギーを源に起動するロボットはパイロットが望む以上の効果を発揮し、結果としてパイロットの思惑から離れて行動するかもしれません。TIRではこのような状態を「暴走」といいます。

暴走の条件…ロボットに必要な人間力技能が「限界〜力をこえてしまう」か「必要〜力を15以上越えてしまう」と暴走する可能性があります。しかしこれはあくまでも可能性であり「限界〜力」を越えているとしてもすぐに暴走が始まるわけではありません。もちろん、そのロボットタイプで必要ない人間力技能が「限界〜力」を越えても暴走はおこりません。

暴走の引き金…一般的に暴走の引き金になるのは「HPにダメージをうける」か「パイロットがバーサークもしくは気絶する」かの2つです。しかし「HPにダメージをうける」場合はパイロットの意志力判定に成功すれば暴走しなくてもすみます。問題は「パイロットがバーサークもしくは気絶する」場合です。こうなってしまうとロボットの暴走はもう止められません。ロボットの暴走には以下の3種類があります。

ハイパー暴走…オーラバトラーに多く見られる暴走の種類です。暴走が始まるとロボットのサイズが2段階大きくなったものとして扱います。これは実際に巨大化したわけではなくロボットを大きく見せるオーラの幻が表れるのです。
 ハイパー暴走中は毎ラウンド人間力技能判定を行い、「成功」すれば暴走が続きます。判定成功時(つまり毎ラウンドの最初)にロボットは機体疲労値が1上昇します。人間力判定に「失敗」すると暴走は収まります。機体疲労値がたまり、耐久力を越えた時点でロボットは自動的に誘爆してしまいます。

バーサーク暴走…汎用人型決戦兵器で多く見られる暴走の種類です。バーサークしたロボットはパイロットの手から完全に放れ、自立して動くようになります。ロボットは暴走した時点の体数値で人間のように振る舞い、近くにいる(最初はロボットからになるでしょう、マスターが扱います)相手を無差別かつ無制限に攻撃し始めます。この攻撃に対してロボットや機動兵器は能動防御することが出来ません。暴走中は射撃武器を使うことが出来なくなり、ロボットの体力が+20されます。
 バーサーク暴走中はパイロットが毎ラウンド1づつ疲労していきます。つまりパイロットの疲労値が0になるとロボットは停止するのです。特に「汎用人型決戦兵器」と「真・ゲッターロボ」はパイロットの疲労値が0になったときは同調力判定が必要です。この判定に−4以下で成功してしまうとパイロットはロボットに取り込まれ、融解してしまいます。パイロットが溶けこんだロボットは体力と敏捷が3づつ上昇し、機体疲労値が0に戻り「限界〜技能」が1上昇します。そしてパイロットはロボットに取り込まれたまま、何だか訳の分からない充足感と共に人としての生活を終えます。

エネルギー暴走…ごく一般的な暴走系ロボットに見られる暴走の種類です。暴走したロボットを中心に毎ラウンド1ヘクスづつ広くなるエネルギーの帯が放出されます。このエネルギー帯にふれた物はサイズに関わらずロボットの耐久力と同じダメージをうけます。このダメージは範囲内にいる限り防御することは出来ません。
 エネルギー暴走中は毎ラウンド人間力技能判定を行い、「成功」すれば暴走が続きます。人間力判定に「失敗」すると暴走は収まります。また毎ラウンドの最初、ロボットとパイロットの両方がダメージをうけていきます。パイロットは毎ラウンド1D6ダメージ、ロボットは2D6ダメージです。もちろんこのダメージは防御することは出来ません。ダメージによりパイロットが気絶するか死亡するか機能停止するか誘爆すれば暴走は収まります。
 特に「イデオン」のエネルギー暴走は周囲に致命的な結果を引き起こすかも知れません。イデオンのダメージが−100%を越えた時点で自動的にイデオンは誘爆し、半径100ヘクスにわたって能動防御不可能なエネルギータイプHサイズの100ダメージを与えます。

…複数人のパイロットが乗るロボットの場合、メインパイロット以外のパイロットは暴走を止めるために協力することが出来ます。人数1人につき+1修正が加わります。

「必要〜力」があり暴走のないロボット…これはスーパー単体系と合体系で多く見られる状態です。暴走しないかわりに人間力技能が「限界〜力」を越えてもロボットは能力が上昇しません。


BACK< 目次に戻る >NEXT