第11章 ロボットタイプの特殊能力

機動兵器系
全機動兵器共通特徴…機動兵器の開発コンセプトは、「大型機と対等以上に渡り合えるだけの戦闘能力を持ち、あらゆる状況で使用できる汎用性を持ちつつサイズを極限まで小さくする」というところにあります。そのためにIFSによる優れた敏捷性を持ち(攻撃に耐えること以上に避けることに主眼が置かれています)、フレームの交換ということでどのような地形にも対応することができる上(上位フレームならそれだけで大抵の状況に応じることができます)、強力な重火器の装備も可能です。そのうえ、強力な盾であるディストーションフィールドや、一部の上位機種ではレールガンやグラビティ・ブラストといった一撃必殺兵器、さらにはボソンジャンプという瞬間移動まで行うことが可能です。これらにより、今まで軽視されることが多かった小型兵器の存在が覆されることになるかもしれません。
注意点…エステバリスはフレームの交換により、どのような地形でも対応することができます。しかし、それ故に「運命のつながり」や「技能の自発的専門(例・0G戦フレーム限定)」等を収得するといろいろと不便になるかもしれません。カスタム機やブラックサレナなどを使用しない一般兵はよく考えるべきでしょう。
IFS 35(+5)/40(+5/+10)/様々(+5/+10)… イメ−ジフィ−ドバックシステムの略称です。このシステムは専用のナノマシンをパイロットの体内に注入する事により、思考をダイレクトにコンピュ−タ−に伝達するというものです。このシステムをプレイヤーが使用する際にはまるで特徴のようにCPを支払う必要があります。
 IFSを搭載した機動兵器はまるでパイロットと一体化した様な柔軟な機動性を持つ事ができる為、IFSに対応したロボットを操縦する際、様々な利点があります。また、ナノマシンが脳や神経を補助するため反射神経などが高まります(これらは本人の特質と重複します!)
・通常IFS(35/40CP)
普通のパイロットはこのタイプでしょう。
敏捷性(+1、10CP)と反射神経(15CP)がよくなり、感覚鋭敏(5CP)も+1されます。
IFSタイプの機体を操縦する際、機体の敏捷性が+2されます。(10CP)
また、+5CPの消費でファンネルの使用と回避も可能です。
しかし、一般の人々からは「改造人間」という印象を受け、反応が-1になります(-5CP)
・強化IFS(40/45/50CP)
ホシノ・ルリやラピス・ラズリ、マキビ・ハリ等がこのタイプです。
このタイプのキャラクターは機動兵器の他に、IFSタイプの戦艦を操縦できます。
+5CP消費していれば、ファンネルの使用及び回避、もしくは戦艦のワンマンオペレート(一人で戦艦を動かせます!)が可能です。
+10CPならその両方が可能です。その他の修正は通常IFSと同じです。
・異常IFS(40-様々/+5/+10)
テンカワ・アキトがこのタイプです。
このタイプのキャラクターは自発的、あるいは強制的(!)に体内のナノマシンを無理矢理強化しています。
そのため敏捷性と反射神経が上がり(ここまでは通常IFSと同じ25CP)、感覚鋭敏が+2され(一部損傷しているので5CP)
IFSタイプの機体を操縦する際、機体の敏捷性が+3されるうえ、ロボット操縦、ロボット飛行、ロボット射撃に消費したCPを2倍に計算できます。ファンネルの使用、回避も可能です。(25CP)
必要CPを+5していれば戦艦を操縦でき、+10ならワンマンオペレートが可能です。
しかし、ちょっとした感情の変化でもナノマシンパターンが全身から輝くため、NPCは気持ち悪がり、反応は-2になります(-10)
また、全身のナノマシンを利用するため、有効な操縦には全身固定タイプの特殊なIFSコクピットが必要です。(-5CP。通常IFSコクピットだと技能の二倍計算不可。)
それらを差し引いても強力すぎるのですが、その代償として、次のうちから体の機能を最低二つ失うことになります(!)
1.視覚(ほとんど見えない-20・盲目-45)ただし、ナノマシンを利用したメガネ等をかければ見える(非常に高価)様にした場合マイナス特徴にはなりません。
2.聴覚(難聴-10←補聴器可能・聴覚障害-15←ナノマシン利用の補聴器可能)様にした場合マイナス特徴にはなりません。
3.性的不能(-5←CPマイナスは男性のみ)
4.味覚障害(-5)
△5.歩行障害(下半身麻痺-35)
△6.言語障害(-25)
まず、1Dを2回振り、1から4までの特徴を2つに絞ります。(同じ物がでたり、5、6がでたら振り直し)そして、手に入れた特徴について、修正なしの生命力判定を行います。成功すれば軽度、失敗なら重度の障害を負います。クリティカルで成功すれば、その部分は障害を受けません。ファンブルの場合は重度の障害を負った上、△がついた5、6を含めた特徴をもう一度1Dを振って追加で手に入れます(この時の生命力判定のファンブルは通常失敗と見なします)このようにして、最低2つ、最大4つまでの障害を持つことになります。(軽度、重度がない場合もファンブルがあるので生命力判定はしてください)
※1、2、4については強化IFSのキャラクターからコミュニケーターを通して情報を得ることも可能です。また、操縦に関しては障害は何の影響もありません。(全ての情報が脳に直接送られてきます!)
例:テンカワ・アキトの場合
彼は異常IFSを持っていて、視覚と味覚に障害があります(計-25CP)そのため彼は、15CPでこの特徴を得ています)
異常IFSを持ったキャラクターは軍には歓迎されるでしょう。ただし、人間ではなく、ロボット操縦のための生体部品として
ボソンジャンプ…前述したディスト−ションフィ−ルドや専用の設備等を使えば、パイロットがその搭乗した機体ごとボソンジャンプする事も可能です。(デスト−ションフィ−ルドはジャンプの際、フィ−ルド外のボ−ス粒子からパイロットを保護します。)詳細は以下のとおりです。
1.A級ジャンパ−の場合…ジャンプ能力を行使するか(あらゆる場所からジャンプ可能)、またはチュ−リップやヒサゴプランといったジャンプ専用の設備を使用する。
2.B級ジャンパ−の場合…チュ−リップ(ヒサゴプラン)を使用する。
3.ジャンパ−でないパイロット…A級、もしくはB級のジャンパ−に添乗してもらい、2.と同じ事を行う。
4.A級、B級ジャンパ−共通…ディスト−ションフィ−ルド発生装置を搭載していない機体でチュ−リップ(ヒサゴプラン)を使用する。(その場合機体疲労値が2点上昇)
*機体単体でのボソンジャンプを行う場合、アルストロメリアの移動距離は最大3Km。
ディスト−ションフィ−ルド…機動兵器は基本的に母艦から送られてくるエネルギ−波(重力波)を受けて稼働しています。このエネルギ−波が届く範囲にいる限り機体の行動時間は毎タ−ン最大値まで回復します。またもう一つの効果として、ディスト−ションフィ−ルドの発生が可能になります。このバリアは、空間を歪ませる事で敵の攻撃をそらすというもので、ジャンパ−を機体ごとボソンジャンプさせる為にも必要なものです。
ディスト−ションフィ−ルドは多量のエネルギ−を必要とする為、1回使用する事に各機体にある必要行動時間を消費しますがそのタ−ンは機体のディストーションフィールド値にある有効な防護点を得られます。(例外的に機動兵器ブラックサレナ、アルストロメリアは単体でディスト−ションフィ−ルドを発生させる事ができる為、特徴ジャンパ−をもつキャラクタ−は母艦の範囲外でも機体のボソンジャンプを行う事ができます。)しかしディストーションフィールドを発生させた(させる)ターンは移動以外の一切の戦闘行動を行うことが出来なくなります。
ディスト−ションアタック…ディスト−ションフィ−ルドで攻撃を行う際、格闘武器を使用する事により、致傷力をその武器の追加ダメ−ジ分上昇させる事ができます。上昇した致傷力はディスト−ションフィ−ルドと同サイズで扱われますが、行動時間をその武器が必要とする時間+100点だけ余分に消費する事になります。
フィールドキャンセルランサー…ウリバタケ・セイヤ氏設計の、機動兵器用近接兵器です。槍(もしくはなぎなた)のような形状をしており、イミディエット・ナイフ同様、ディストーションフィールドでコーティングすることで致傷力が上がります。また、最大の特徴として、重力、時空操作系のシールドを中和して無効化することが可能です。シールドを中和することを目的でランサーをシールドに射し込みます。そして相手のロボット操縦/ロボット飛行(ATフィールドなら同調力)と自分ロボット操縦/ロボット飛行で即決勝負を行い、勝てば行動力を相手シールドの防護点の二倍の行動消費することで中和することができます。失敗すれば行動力を消費するだけです。ファンブルすればランサーが壊れてしまいます。クリティカルなら行動消費は相手の防護点と同じだけですみます。数機で一体の相手に対すれば消費を等分したり、より強力なシールドの中和も可能になります!
誘爆修正…エステバリスは機体にエネルギー発生機関を持たないため機能停止判定における誘爆に際して、+2の修正を受けることができます。ただし、外部にジェネレーターを搭載しているタイプについてはこの限りではありません(それが怖ければジェネレーターを外してしまってかまいません)。大型ジェネレーターを搭載しているステルンクーゲルについてもこの修正はありません(ただし、ジェネレーターに全てのエネルギーを依存しているため外すことはできません)。逆に、相転移エンジンを搭載している月面フレームやジンタイプロボットは誘爆の際、-2の修正を受けることになります!
エネルギー圏外(エステバリス、アルストロメリアのみ)…エステバリスはその活動エネルギーを母船(及び近くの戦艦)から発せられる重力波ビームに依存しています。そのため、あまり母船から離れすぎたり、母船との間に大きな障害物があると行動時間を回復することができなくなります。もし、その状態で行動時間が 0になってしまった場合、自動的に生命維持モードに移行します。そして、再び重力波ビームを受けられる状態になると3ラウンドの充電の後、通常通り活動することが可能になります。例外として、月面フレーム、ブラックサレナ、追加装甲型に関してはエネルギー発生機関を持っているため、行動不能になることはありません。
新フレーム(エステバリスのみ)、新装備…機動兵器(特にエステバリス)の特徴はなんといってもIFSによる柔軟な機動性ですが、他にも汎用性に富むということがあげられます。フレームタイプが充実しているためどのような地形にも対応できる上、オプション装備によりその可能性は更に広がります。プレイヤーはGMと相談してオリジナルのフレーム(水中特化フレーム、地中戦フレーム等)や、新装備(水中兼用レーザーや火炎放射器等)を造ってもかまいません。
予備弾倉ケース…機動兵器は脚部片足にそれぞれ一つずつ、予備のマガジンか脚部用バッテリーを積むことが可能で、必要の際に取り出して使用する ことができます。
ライディングギア(エステバリス、アルストロメリアのみ)…エステバリスの脚部にはキャタピラ式のホイールがついており、あまり凹凸のない地面を移動するときに高速かつ俊敏に動くことが できます。地上、もしくはコロニーや戦艦表面などを移動をするときは、最大移動距離を移動した後に180゜の方向転換と攻撃を することが出来ます。
全弾発射(エステバリス、アルストロメリア、ブラックサレナ(含む高機動形態)のみ)…IFSによる充実した電装システムを生かしてその全武装を一度に射撃することが出来ます。つまり自分1台だけでも「一斉射撃」が行えると言うことです。さらに、「全弾射撃」をしながら「一斉射撃」をすることも可能です。全弾発射をすると機体疲労値が1つ上昇します。

BACK< 目次に戻る >NEXT