第11章 ロボットタイプの特殊能力

ウルトラ系
変身…ウルトラ系の巨人達は故郷の「光の国」以外の場所ではその姿を長く維持することが出来ません。全宇宙のどの場所でも体格を維持するための特殊な放射線量が少なすぎるのです。その為、自分の本体を亜空間に隠し、その星の現住生物に精神的な共生をして生きています。ウルトラ系のパイロットとは巨人に共生されているもののことを指します。とはいえ、変身のタイミングや戦い方などはパイロットに一任されていますので寄生をとくに気にする必要はありません。
 ウルトラ系の巨人に変身するにはマスターが指定した小型の品物がキーとして使われます。たいていはマイク状の小さな棒で、このキーを片手で天高く掲げることによって巨人に変身することが出来ます。変身に必要な時間は1D−3ラウンドです。
 巨人に変身した後は、キャラクターの体数値と巨人の体数値とを比べ、どちらか良い方の体数値を使うことが出来ます。この場合、互いの良い数値だけを選択することは出来ません。どちらかの体数値をそのまま全部使用します。
 ウルトラ系へ変身できるパイロットは出来るだけその事実を隠しておくべきです。真に信頼できる数人の身内にだけサポートを頼むべきでしょう。何と言ってもロボットとしてのパワーを個人が握っているのですから、相手は苦労して巨人を倒さなくても、9mmオートマティックが一丁あれば充分にパイロットを無力化できるのです。秘密を知っている身内が敵対勢力に狙われることも充分に考えられます。
エネルギー補給…ウルトラ系の巨人はダメージを受けたり、行動時間がゼロかそれに近くなると亜空間に戻ってエネルギー補給することができます。このエネルギー補給は基本的に無料です。24時間につき、100だけ行動時間が回復します。またはHPが10回復します。(プレイヤーの選択)エネルギー補給で機体疲労値が上がることはありませんが、全ての巨人は「光の国」でなければ自らの機体疲労値を回復させることが出来ません。
ウルトラダメージフィードバック…ウルトラ系巨人のHPがマイナスになるまでダメージを受けてしまうと、パイロットにまでそのダメージが及びます。HPが0からマイナスにはいった分のダメージはそのままパイロットの生命力へのダメージとなります。
ウルトラ回復…機体疲労値を1消費することで他のウルトラ系の巨人(または巨大怪獣)のHPを50回復させることが出来ます。これには1ラウンドかかり自動的に成功します。
ウルトラ必殺光線一斉発射…ウルトラ系の巨人はそのサイズに関わらず5人までが一斉射撃に参加することが出来ます。
ウルトラバリヤー…オーラバトラー系のオーラバリアーと同等に扱います。
ウルトラマーシャルアーツ…モビルファイター系のモビルトレースシステムと同じに扱います。
スーパー自律系
イレイザーヘッド…超竜神のみが使えるメガトンツール、イレイザーヘッドは爆発などの衝撃やエネルギーの塊を消去することが出来ます。ロボットの破壊や事故による爆発の被害を抑制するのに使われますが、戦闘で使えばR及びCタイプのマップ兵器の効果範囲を4ヘクス狭めることが出来ます。ただしこれには2ラウンドの準備が必要です。また、イレイザ−ヘッドの効果を任意の1ヘックス内だけに留めれば、そのヘックス内にのみ有効なLLサイズの50点の防御点を得る事も可能です。
例 サイバスターのRマップ兵器「サイフラッシュ」は通常隣接ヘクスと2ヘクス目サイズM、3ヘクス目サイズS、4ヘクス目サイズSSのダメージを与えますがイレイザーヘッドを使うと隣接ヘクスにすらダメージが及びません。
ミラーコーティング…特殊な素粒子で機体表面をコーティングすることによって、空気との摩擦係数をほぼ0にまで近づけることの出来る装備です。数分の間有効で、その間コーティングされた機体は高速移動時(カタパルトで射出されるとか)や飛行時に「宇宙」の移動力を使うことが出来るほか、熱や電磁波に対してある程度の防護点を得ることが出来ます。(L、E兵器に対して+4防護点)
 通常はカタパルトに装備されていますがボルフォッグおよびビッグボルフォッグにはミラーコーティング発生装置が内蔵されており、行動時間を10消費すれば20ラウンドの間自機をコーティングすることが出来ます。
ホログラフィックカモフラージュ…ボルフォッグ及びビッグボルフォッグの特殊装備で、立体映像を投影して回りの風景と同一化することにより相手のセンサーを欺きます。発見するには視覚の−8判定に成功しなければなりません。(無論センサーによる修正は有効です。)
機甲兵系
バイオニウム(ガリオネット)合金…機甲兵のボディはバイオニウムという合金から作られています(ガリアンのみはガリオネット合金)が、この金属は機甲兵の動力源である静粒子を浴びると硬化します。この為機甲兵全般は、行動時間を50点消費する毎に格闘武器のダメ−ジか防護点に1点の追加点を得ることができます。(但し1回に消費できる行動時間の最大値は250点で、Lサイズのものを硬化させる場合は2倍の行動時間を消費します)
サイボ−グ系
機械の体…この機種のパイロットになる為には、まず前提として10CPで特徴”鋼のサイボ−グ”を取得し、自らの肉体を機械に改造しなくてはなりません。(機械へと変換する肉体の割合は機種によって様々ですが。)当然その時点で肉体は失いますので、パイロットの体数値の内、知力、精神力以外は機体デ−タを使う事になります。(鋼のサイボ−グの説明文中に身体能力や防御効果について記載されてますが、各機体のデ−タを優先させて下さい。)またパイロットは機体そのものになるわけですから、その機体に対してロボット操縦、飛行、射撃技能は使用できません。そして機体が機能停止した場合ですが、生命維持装置がある為数日は生存できますが、それ以上放置されるとパイロットは死亡します。(機体が誘爆した場合も同様です。)
オリハルコンの体…ワッハマンの全身は、オリハルコンという精神エネルギ−より作られた物質で覆われています。この物質の働きにより、ワッハマンはほぼ無限に活動する事ができますし、またどの様な傷を受けても瞬時に回復させる事が可能です。そしてワッハマンを操縦するパイロットは、肉体を捨て精神だけの存在になっていますので、機体が機能停止したとしても死亡する事はありません。
行動時間 500回復/1タ−ン
HP    20回復/1タ−ン
機体疲労値  2回復/1日
サイバネティック・ア−ツ…肉体は機械となっても格闘技はできます。機体のコントロ−ルに熟練すれば無機質な金属の体も、血のかよったおのが肉体のように扱えるのです。但し気功系の技能や必殺技は使用できないでしょう。
ヴァリアントアーマー系
エマージェンシーポッドシステム…VA全部に標準装備されているコクピットごと脱出できるシステムです。他のロボットに比べ、VAは特にパイロットの保全機能に優れており、VAが誘爆した際の脱出判定は17、18の目以外必ず成功します。「脱出できないように作ってある」場合はその限りではありません。
バリアブルメタル…VAは自身の全身を覆う特殊な金属内に分子サイズのマイクロチップを内蔵しており、これに特殊な信号を流すことによって分子配列を瞬時に組み替え形状を変化させることができます。この機能を使うことでVAは高い格闘攻撃力を持ちます。
 具体的にはモーターヘッド系の「パワー係数の増大」と同じ効果を持ちますが、本来搭載ファティマによって決まる「エネルギー消費量上限値」は各VAのメモ欄に記載されています。もしもVAにファティマを搭載できるようなことがあればファティマの「エネルギー消費量上限値」を使っても構いません。
格闘時 行動時間 +50消費 Mサイズ ダメージ+1D6
            +100    Lサイズ  ダメージ+1D6
ダイレクトアクセスシステム…VAの中で、「UVA−02ヘリオン」と「X−0ワーロック」に搭載されているシステムで、パイロットのニューロン神経とVAのアクセスデバイスをじかに接続するものです。モビルファイター系の「インバージョンシンドローム」と同じに扱います。このシステムを採用すると「エマージェンシーポッド」は使用できなくなります。
メタルア−マ−系
リフタ−…メタルア−マ−はリフタ−の装着により、大気圏及び宇宙空間で優れた飛行能力と高い機動性を持てるようになります。従ってリフタ−を装着した機体は「空中」「宇宙」で全力移動した後に攻撃を行う事ができます。
E.C.M…ドラグナ−3,ドラグナ−3カスタム、ゲルフ索敵タイプの頭部は情報収集、電子撹乱をする機能があり、10ヘックス以上離れた敵のセンサ−に捕捉されなくなります。そのため直接視認されなければ、超遠距離射撃などの射撃をうける事はなくなり、視認されてもセンサ−ランクと知力系射撃武器の正確さを無効化します。更にR1内の自機を含む機体に対して放たれたミサイルを、行動時間を10点消費しロボット操縦(飛行)判定に成功する事により、電子撹乱させ弾道をそらします。(複数の敵からミサイル攻撃を受けた場合、敵の数−1が判定にマイナス修正として加わります。又上記の行動は移動や攻撃とは別に行えます。)
ホログラフ…メタルア−マ−スタ−クダウツェンはその卓越した電子能力により、同一ヘックス内に自機のホログラフ(立体映像)を2体作り出す事ができます。(1タ−ンにつき行動時間を50点消費します。)従ってこの機体に攻撃を行う場合、ホログラフを攻撃してしまう可能性があります。まず3体のナンバ−を1から3としどれが実体であるのかをパイロットのプレイヤ−が宣言します。そして攻撃側は1D6をしその攻撃をどのナンバ−に行うのか決定して下さい。この判定は機体が絶えず動いていて本体とホログラフの位置も絶えず入れ替わっている為、攻撃する者がかわる度に行って下さい。しかしマップ兵器による攻撃や3体同時に攻撃をそれぞれしかけられた場合は、この判定を行う必要はありません。このホログラフは攻撃が命中しても素通りするだけで消えたりしませんが、D−3やゲルフ索敵タイプなどが持つE.C.M(行動時間10点消費)を使用するとすぐに消えてしまいます。又上記の行動は移動や攻撃とは別に行えます。
バイオフィ−ドバックシステム…このシステムはメタルア−マ−ギルガザムネのコクピット内にある装置により稼働しており、パイロットの脳波をすばやく感知し機体の運動性や機動性を向上させます。このシステムを稼働させた場合、イニシアティブ、移動力、よけが1タ−ンの間それぞれ3ずつ上昇します。しかし脳への負担が大きい為、長時間の運用は困難でこのシステムを使うその度にパイロットは知力へダメ−ジを3点ずつ受けます。このダメ−ジはスキルやその他の判定に影響を及ぼしたりしませんが、機体を5分間停止させインタ−バルをとるまで回復しません。そして知力へのダメ−ジの累計が知力を上回った場合、機体はバ−サ−ク暴走を始めます。その時パイロットは一時的に発狂状態になり、機体が機能停止するか、パイロットが機体から離れるまで回復しません。又この機能を使用する際は必ずそのタ−ンの最初に宣言して下さい。
高性能センサ−…メタルア−マ−ギルガザムネは高性能のセンサ−を装備しており、高い命中精度(正確さ)を誇っています。しかしこのセンサ−には欠点があり標的が同じヘックスに2体以上いる場合、センサ−がそのどちらにも狙いをつける事ができず、誤作動をおこして攻撃自体ができなくなります。つまり上記の様な状態の標的に対して狙いをつけても正確さの修正が得られないだけでなく、次のタ−ンを無駄にすごす事になるのです。

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